夏本番、枝豆がおいしい季節です。冷たいビールと枝豆は定番の組み合わせですね。
皆さんは、「オレ達のえだ豆」をご存じですか?この枝豆を作っているのは、静岡県にある株式会社鈴生の皆さんです。鈴生は、社長である鈴木貴博さんを中心に、兄弟三人で会社を切り盛りしています。今回、三男の鈴木靖久さんにお話を伺いました。
こだわりの枝豆はこうして作られる!
鮮度のために、収穫時期と温度管理にこだわる
「枝豆は鮮度が命です。おいしい状態で皆さんの手元に届くように、収穫のタイミングと温度管理にこだわっています」と靖久さん。
畑に黄色くなりかけたさやが出始めたら収穫の合図。ギリギリまで熟れさせ、うまさを極めます。収穫後は、鮮度と味が落ちないよう低温の温度管理を徹底しています。
おいしい枝豆作りに近道はなし。コツコツと丁寧に。
また、殺虫剤や殺菌剤は最低限の量に抑え、除草剤は一切使用していません。
「土作りから収穫、出荷まで、手作業が多く大変ですが、手を抜かずに一つひとつ丁寧に作業することがおいしい枝豆作りの近道だと思っています」。
両親から継ぐ、「農業」の道
鈴木三兄弟の祖父母が農業を続けられなくなったときに、会社員だったご両親が農家を継ぐことを決意。その後、三兄弟も一緒に農業を営むようになりました。レタスや枝豆の栽培を始め、徐々に農地面積を増やし、2008年に長男の貴博さんを中心に株式会社鈴生を設立しました。
靖久さんは、現在38歳。大学を卒業してすぐに農家として働き始めました。設立当初は満足のいくような野菜が作れず、それぞれの思いがぶつかることも多かったそうです。
「僕ら三人は性格が全然違うので、昔は喧嘩が絶えませんでした。時には殴り合いに発展してしまうことも(苦笑)。でもどんなに大きな喧嘩になっても、翌日まで引きずることはないのが兄弟のいいところ。だからこそ、本音で話せます」。
力を合わせて、作物と人を育てる
社名である〝鈴生〞という名前には、「人も野菜も鈴生に(たくさん)育ちますように」という三兄弟の思いが込められています。鈴生では、若い農業就労希望者や外国籍の方も積極的に雇用し、農家の担い手を育てています。「彼らのおかげで、いい品質のものを安定してお届けできるようになりました。時代に合わせて、農業も変化していくことが大切です。人に教えることは難しいですが、農家の魅力が少しでも伝われば」と靖久さんは力強く話します。
間違いない!枝豆のおいしいゆで方
①枝豆の5倍くらいの水と大さじ1杯の塩、枝豆を鍋に入れます。
②水からゆで始め、沸騰して3~4分経ったらざるにあげます。
(やわらかめがお好みの方は、沸騰してから5~6分が目安です。)
③枝豆の粗熱をとり、あたたかい状態でお召し上がりください。
三兄弟おすすめ 枝豆アレンジレシピ
鈴生では、収穫した野菜を使った料理を提供する”すずなりキッチン”を営業しています。すずなりキッチンを切り盛りする三兄弟の母、壽美子さんから家庭でもできる枝豆の絶品レシピを教えていただきました!
すずなりキッチン 10:00~18:00/木曜定休
静岡県静岡市葵区下1108-8 054-206-1205
<レシピ1> 枝豆と豆腐のおやき
材料(2人分)
枝豆・・・50g
木綿豆腐・・・160g
しょうが(みじん切り)・・・10g
塩・・・少々
片栗粉・・・適量
ごま油・・・適量
作り方
① 枝豆はゆでて、さやから出しておく。
② 枝豆と木綿豆腐、しょうが、塩、片栗粉をボウルに入れて混ぜ合わせ、食べやすい大きさに丸めて成形する。
③ フライパンごま油を惹き、②を片面ずつ弱火から中火で約3分加熱する。
④ 焼き目がついたら完成。
<レシピ2> 枝豆の紹興酒漬け
材料
枝豆・・・300g
塩・・・少々
花椒(ホール)・・・小さじ1
紹興酒・・・50ml
しょうゆ・・・大さじ4
みりん・・・大さじ2
砂糖・・・小さじ2
作り方
① 鍋にたっぷりの湯を沸かし、塩を加えて枝豆を少しかためにゆでる。ザルに上げて水気を切り、粗熱をとる。
② 紹興酒としょうゆ、みりん、砂糖を小鍋に入れて火にかける。沸騰したら花椒を加え、アルコールを完全にとばし、粗熱をとる。
③ ジッパー付きポリ袋に①と②を入れ、袋の中の空気を抜いて冷蔵庫に丸一日おいたらできあがり。(途中、袋ごとひっくり返すと、まんべんなく味が染みる)
食感と濃厚な味わいが人気! オレ達のえだ豆
プリッとした食感と濃厚な味と香りが人気の「オレ達のえだ豆」は、毎年6月中旬から7月下旬、ユーコープで取り扱っています。「実がぷりぷり、甘みもケタ違い。こんなにおいしい枝豆は初めて!」(だいあいさん)「ほどよい歯ごたえと、噛みしめるほどに溢れてくる甘みと香りがたまりません」(ピリカちゃん)と好評です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。ぜひ次回も「ゴハンのもとを作るヒトビト」をお楽しみください。
ゴハンのもと編集部